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川本、泣いた夜


「小豆美保は実力で役を勝ち獲ってくれると信じています!」

この言葉を見た途端、突如涙が溢れた。徐々に高まるという類いでなく、突如一気にである。

深夜の自室、「人物相関図」をかく参考に今流行の『バクマン』のコミック最終巻を4年ぶりにめくった。
しばらくして涙がふきだした。登場人物たちの真っ直ぐさに自分がいたたまれなくなった。

正直、負けていた。自分の甘さに負けていた。この戯曲に負けていた。
社会のせいとか、時代のせいとか、演劇のシステムとかのせいにして勝手に卑屈になっていた。

「実力で勝ち取る。」...
自分は全く逆のところにいた。
悔しかった。恥ずかしかった。
つっかえてた気持ちが涙になったのだろう。

真ん前にいる、エレーナ役やワーニャ役に向き合って、それで自分がどう感じたか。どう感じさせたか。救われたのか、カッとなったのか。イライラさせたのか。そういう目の前のことに向き合えてなかったんだなと、改めて思った。
カッコよく台詞を言ったつもりになって満足していた。頭デッカチだった。

「今のシーン、噓ついてるよ」と言うことは簡単だ。「つまらない」と言うことも。
けれど、噓をホントに近づけること。「つまらない」を「面白い」に変えることはめちゃくちゃ難しい。正直、逃げたくなる。
でも、難しいからこそ、その噓をホントに近づけられた時、僕は、信じられるものがこの世界にはやっぱりあるんだなって思えて、日常生活では体験できないような喜びを感じる。

一昨日、舞台上で台詞がとんでパニックになりワーニャ役の内野の腕にしがみつく、という夢を見た。
こんな目にあうなら演劇やめればいいのに。たまにそう思ってしまう。けれど、演劇の喜びがひきついて離れない。

実に暗いブログである。けれど、悪夢を見るくらい真剣になれたんだなと、ちょっと嬉しくなっている。
昨日、例の内野に、「川本、久しぶりに楽しそうだね」って言われた。
また、ちょっと、泣きそうになった。

稽古場は、ここにきて戯曲に振り回されなくなってきた。
本番までにどこまでいけるか。
本番の1回1回でどこまで、相手の台詞を感じられるか。噓をつかないでいられるか。
これが難しい。難しいから、やりがいがある。

ご来場、お待ちしています!

川本恭平
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